ミキサー車と容量


ミキサー車


日本の経済成長とミキサー車

国内でコンクリートが使われ始めた頃は、現場練りコンクリートが主流でした。運搬するにも当初はダンプに積載するという非常に荒っぽい方法で生コン輸送を行っていましたが、1952年にミキサー車が考案され、生コンの運送方法が見直され、品質の安定したコンクリートが運搬できるようになり、日本の経済成長と共に生コンクリートへのニーズが一気に高まりました。
ミキサー車は、より良い品質の生コンを運ぶために、さまざまな改良が加えられ、現在のミキサー車へと進化してきました。

ミキサー車ってどんな車?

大きなドラム(ミキサー部分)を荷台に積んで、グルグル回しながら走っている車を見たことがあると思います。それがミキサー車です。
専門的な呼び名は、「アジテータトラック」と言います。
ミキサー車は、工場で製造された生の固まっていないコンクリート(生コン)を工事現場へ運ぶ役目を担っています。
生コンはセメントと骨材(砂や砂利)、水など比重が違う材料を混合してあるため、そのまま運んでしまうと、比重の重いものは下に、水など比重の軽いものは上にと分離してしまい、工事現場で使うことができなくなってしまいます。
そこで、ミキサー車はこれらの材料を分離させないよう、ドラムをゆっくり回転させ撹拌しながら生コンを工事現場まで運んでいます。

生コンは運搬時間90分勝負

ミキサー車のドラムの中に生コンクリートを入れて安全運転で、工事現場まで配達します。
生コンクリートはセメントと水が反応し、時間とともに硬化がはじまるので、JIS規格では、90分以内に現場に納品することと決められています。
そのため、あらかじめ道路の渋滞情報や、工事情報など綿密にチェックし、時間配分をして工事現場に向かいます。
また、場所によっては山林や狭い道路を通らなければならないこともあるので、ミキサー車の車両幅や高さなども考えたうえで運搬されています。


ミキサー車の構造

ミキサー車
■ホッパ
車両後部上にある生コンクリートの投入口です。工場で作られた生コンをここから投入します。

■ドラム
ミキサー車の肝となる部分です。ドラム内部には螺旋形のプレートが装着され、生コンクリートを撹拌しながら骨材と水が分離しないよう、生コンの品質を保ちます。

■シュート
生コンクリートを流し込むための樋(とい)です。左右に回転し、上下の動作も可能となっています。

■水タンク
生コンの荷降し完了後、ホッパ、ドラム、シュートを洗浄するための水を貯蔵するタンクです。



ミキサー車の容量目安

極東開発工業(株)目安

大型(20トン車)
中型(4トン車~8トン車)
小型(3トン車)

KYB株式会社 目安

大型(20トン車)
中型(4トン車~8トン車)
小型(3トン車)

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